初心者でも大丈夫!簡易的なカウンセリング方法5ステップ
今回は、心理カウンセリングの実際の流れをまとめました。
簡潔に書きましたので、このステップに沿ってカウンセリングを組み立てていけば良いでしょう。
カウンセリングとは
カウンセリングとは、相談者の抱える悩みや課題を解決できるよう、専門知識を持つカウンセラーが対話で導く方法です。
【カウンセリングについて簡単に復習】
- 相談者の悩みを傾聴し、理解し、本音を引き出すこと
- 相手の話を絶対に否定しないこと
- カウンセリングは「治す」ではなく「治るための援助をする」が目的
- 相談者と共に考える姿勢を持つこと
- 共感力・傾聴力・質問力を身に着けること
こちらの記事では、カウンセリングのコツや具体的な組み立てについて説明しております。
初心者でもできる!カウンセリングのやり方5ステップ
こちらのカウンセリングであれば、高い専門性をもっていなくとも大丈夫。
以下の流れに沿って進めることで有益なカウンセリングになります。
step①信頼関係を築く
相手に本音を話してもらうためにはまず、信頼関係が大切です。
信頼関係を築くためには、兎にも角にも傾聴をしましょう。
その他のポイントはこちら。
【信頼関係を築くポイント】
- まず最初に簡単な自己紹介と守秘義務についてお話する
- 相談者の話に傾聴する
- 相手の話を一切否定しない
- 話す時間3割、聞く時間7割を意識する
- 積極的にあいずちを打つ
step②本質的な課題や悩みを引き出す
本質的な悩みを引き出すためには、信頼関係を気づいた上で、相手の本心や気付きを促すことが大切になってきます。
- 話す時間3割、聞く時間7割を意識する
- 積極的にあいずちを打つ
- 相手の言葉を繰り返す
- 質問をして内容を掘り下げる
この時「はい・いいえ」以外の答えになる質問をする - 話しがまとまっていない場合カウンセラーが話を要約・整理しておさらいする
- 相談者の話中の感情に特に意識を向ける
「はい・いいえ」以外の考えを言語化させる質問は、お互いの気づきや理解を促します。
※この時、威圧的・批判的な質問にならないように気をつけましょう。
特に相手が話しづらい質問をする場合は、優しく配慮のある言い方に変換してください。
例)なぜあなたは、既婚者である彼を諦められないのですか?
⇒彼を諦めたくないと思う理由や、彼の特別な魅力があるのでしょうか?
よければ話していただけませんか?
例)あなたはなぜ、職場を休むのですか?
⇒あなたが職場にいきたくない特別な理由はありますか?
差し支えなければ話していただけますか?
また、初めて悩みを言語化したり人に打ち明けたりするとき、話し手は思っている以上に混乱しやすいです。
相談者が若干混乱している時や話しづらそうな時は、話の内容を簡潔にまとめて反復してあげましょう。
話を要約・整理することで、相談者が気づいていない感情や問題を引き出すことができます。
【要約・整理することによる相談者側のメリット】
- 要約してあげることで、相談者は頭の整理がしやすくなる
- 相談者は新たな気付きを得られる
【要約・整理することによるカウンセラー側のメリット】
- 相談者の悩みへの理解度が深まる
- 相談者の話を理解している事を伝えられるので安心感を与えられる
step③他人の課題と自分の課題を区別する
アドラーが提唱した心理学の中に『課題の分離』という考え方があります。
その課題は誰の課題なのか・最終的に責任を負う人は誰なのかを仕分けしていく考え方です。
人はしばしば、気付かぬうちに他者の課題に悩んでいます。
相談者に課題の分離が必要だと感じた場合は、相談者と課題の分離を行いましょう。
相談者は、本人の課題だけに向き合い、他者の課題には介入しないようにしていくのです。
他者の課題であることを認識することで、相談者の本質的な課題やすべきことが、より明確に見えてきます。
また、他者の課題である以上、相談者には解決のしようがありません。
他人の課題に介入することで、さらなる課題を引き起こす事もあります。
- 他者の課題に介入してはいないか
- 相談者の裁量で解決できることなのか
これらを自覚させられると良いでしょう。
step④現在の延長線上にある結末を想定する
今の行動をとり続けることによるってもたらされる未来や結末を、予測する段階です。
相談者の決断の先に、のぞむ未来が訪れるのかを考えてもらう質問をしましょう。
【 現在の延長線上を考えさせる質問 】
- このままいくとどんな事態になるでしょうか?
- うまくいった場合、あなたはどのような状態になりますか?
- 最悪の場合どういったてんまつを迎えるでしょうか?
- 今の行動のメリット・デメリットはなんでしょうか?
今までと変わらない選択によってもたらされる結果を認識することにより、別の視点から問題を見つめ直すことができます。
また、これまでと違う決断を想定した時に、新たな選択肢や気付きが発見できるでしょう。
step⑤解決策を共に考える
現在の行動に変わる、課題解決に対して有効な行動をいくつか検討していきます。
最初のうちはカウンセラーが複数案を提示し、その中からクライアントが選択する形で進めていきます。
最終的には、相談者自身が考えて決断するのを応援する形が望ましいでしょう。
- 目標は具体的・実現できる範囲・課題解決に対して有効であること
- 相談者が解決策を通してもない解決をはたそうという意志があるかということ
- 相談者のニーズに沿っているか確認し、修正を行うこと
まとめ
この5つのステップ通りに、心理カウンセリングを行ってみましょう。
高い専門性をもっていなくとも、専門的な大学を出ていなくても、活躍している心理カウンセラーはたくさんいます。
行動しなければ何も始まりません。
実際に行動しながらあなたなりに工夫をし、相談者に対して何が提供できるのかを考えてみてください。